まずは買取の基本から

物を持つということは、所有権を有していることです。所有権があるということは、それだけ自分にその物に対する処分が可能ということです。実に当たり前のことですが、これは、民法で規定され、絶対的権利とも呼ばれているようです。このような所有権は、車買取とも密接に関わっています。旧ユーザーが買取業者に該当の車を売却できるのも、所有権を有しているからです。買取業者が転売できるのも、その車に所有権を有しているからです。つまり、自動車査定は、業者が所有権を買い取るための行為であり、それをしなくてはならないようになっています。単に所有権を売るだけであれば、自分の好きなような価格を設定しても問題ありません。

買い手があろうがなかろうが、それは関係ないことでしょう。なぜなら、所有権を有しているからです。しかし、車の場合、特殊な物でもあり、運転して自ら移動できるものです。一度誤れば、人にも危害を加え、なおかつ、ドライバー自身も損害を受けます。状況によっては、一生を台無しにします。したがって、安全性を確保するためにも、中古車査定制度が設けられ、然るべき資格を持った人が査定を行うようになります。売却する側からすれば、自動車査定は、高額になるためのものと思いがちですが、実は公的機関が業者に義務付けているものでもあるようです。もちろん、査定額が相場に影響することもあり、市場との関係も大きいようです。適正価格を出すためにも、自動車査定の意義があるようです。

当然、査定士が市場から影響を受けることもあり、なおかつ、自社の意向に沿った査定額を出すこともあります。つまり、人気車種程、高額になるという傾向です。いずれにせよ、自動車査定と言っても、種々の意味合いがあるようです。単なる義務というよりも、できるだけ、心配のないように利用できるような検査であり、ある意味、車検と似た点があることは否めないことでしょう。なお、中古車買取業者は、法律上では、古物商です。古本屋やリサイクル店などと同じカテゴリーに入ります。そのため、古物営業法に規定されている許可を得なければ、営業できないようになっています。許可は、店舗の所在地を管轄する警察署が行うようになっています。仮に警察署からの許可がなければ、中古車買取業者を営むことができません。許可証などがきちんとあるのかを調べることも、重要なことになるでしょう。